『影響力の武器』卑怯な相手に騙されないために
こんにちは!プーギーくんです。
みなさんは周りに影響を受けてよく考えないままに行動してしまうことはありませんか?
私はものすごくあるんですよね笑
影響を受けやすい理由と防ぐ方法を知りたいなぁ…
そう思っていたときにメンタリストのDaigoさんが絶賛していたある本を知りました。
それがこちら!
ロバート・B・チャルディーニさんが書かれた『影響力の武器』という本です。
世界中で評価されており、ロングセラーを続けています。
分量が多く、読むのは大変かと思ったのですが、内容が濃いため、読むペースが全く落ちませんでした。
ぜひみなさんにも読んでほしいところですが、手っ取り早く内容が知りたい人のために要約を作りました。
目次は次のとおりです。
コントラストの原理
人間は二番目に提示されるものが最初のものより実際以上に異なると考えてしまう傾向があります。
例えば、ある男性がスーツとセーターを買おうとしているとします。
その際に、販売店はまずはより高価なスーツから買わせます。
そうすると、コントラストの原理によってセーターがどれほど高いものでもスーツと比べれば安価であるので、セーター単体で価格を知ったときよりも安く感じ、購入してしまうのです。
返報性のルール
人間社会には返報性という強烈な効果をもたらすルールが存在します。
返報性のルールとは、相手から何かを与えられたら、自分も何かをお返ししないといけないという義務感を生じさせるものです。
人間の心理に基づくルールではありますが、このルールが効果をもたらしているということは、実際のデータからも証明されています。
このルールには譲歩を用いるやり方もあります。
例えば1000円で買ってほしい商品があるとしてそれを最初は2000円で売ります。
そこで、買ってもらえたら当然得をしますが、仮に買ってもらえないならそこで、1000円に値下げをするのです。
ここで譲歩、つまり妥協案を出された相手は、自分も妥協しなくてはいけないという返報性のルールが働きます。
そうして1000円で買ってしまうというのです。
このルールの厄介なところは、相手の行為が純粋な厚意なのか策略なのかの判断が難しいところにあります。
厚意には厚意を返すべきですが、策略に対して厚意を返す必要はありません。
相手の行為は策略であり、最終的に搾取するためのものだと気づくことができたなら、こちらもお返しなど考えずに最初にいただいたものを搾取すればよいだけですから。
社会的証明の原理
ほかのみんなが寄付をしているのなら、自分も寄付したほうがいい。
このように考えた経験はありませんか?
これが、社会的証明の原理です。
人は、ほかの人たちが正しいと考えていることを基準にして物事を判断します。
広告で、「一番の売れ行き!」と紹介するだけで、消費者は商品自体の良さによってではなく、「みんなが良いと判断しているから」という理由で興味を惹かれるのです。
サクラという存在を聞いたことがあるかもしれませんが、これは、社会的証明の原理を故意に利用したものといえるでしょう。
故意にゆがめられた社会的証明の原理に振り回されないためには、自分と似た存在である他者の行動だけを自分の判断材料にしないことが大事なのです。
好意というものの危険性
みなさんは今までの人生で、
「仲の良い友達に頼まれたから断れなかった。」
このような経験はありませんか?
これが、好意の影響力です。
人は好意を感じている知人に対して承諾をしやすい傾向があります。
セールスマンの中には、この法則を利用している者もいます。
商品を売り込むときに、自分の友人を紹介してもらうように頼みます。
そして、次にその友人のもとを訪ねるときには、
「○○さんからの紹介で来ました。」と告げるのです。
そう言われると、なかなか追い返すのは難しくなってしまいます。
このように仲の良い知人をたどっていく手法は「無限連鎖」と呼ばれています。
好意の影響力は大きく、あなどってはいけません。
相手に何か頼まれたとき、相手に対して過度の好意を持っていないかを考え、申し出のメリットだけを考えて承諾するかの決定を下すことが必要です。
権威の効果
私たちは普段生活している中で、専門家の意見だからという理由で納得していることはありませんか?
人は権威者から命令されると、自動的に従ってしまうことが多いと実験で明らかにされています。
こうした服従から逃れるためには、どうすればよいのでしょうか?
ポイントは、「本当に専門家なのか」と「どれだけ誠実なのか」です。
本当に専門家なのかという質問では、ある問題と権威者の資格の関連性を明確にします。
例えば、権威のある自分の上司と共に行動しているとします。
上司は、急いでいて交通量の多い交差点で信号無視をしたとします。
そこに自動的に反応して上司についていこうとしたときにこの質問を投げかけます。
「確かにこの上司は、会社では自分より権威があるけれど道路を横断することに関して自分よりも権威があるはずがない」
このように結論づけると、上司の行動に自然と服従せず、一歩退いたうえで行動を決定することができるのです。
そして、もう一つが誠実さです。
ある専門家が多くの情報を持っているとしても利益を得るために正直に情報を提示しないかもしれない。
そんなときに役立つのが、「誠実であるのか」という質問です。
自分がこの専門家の言うことを聞けば、どれだけの利益が相手に入るのかを少し考えると、もしかすると正しくないことを言っているのかもしれないと冷静に判断できるようになります。
専門家も人間ですから、何か思惑があると疑ってみる姿勢を持つだけで、重大な損失を防ぐ可能性が高まるのです。
希少なものの重要性
私たちは、手に入りにくい貴重なものに対してより価値を見出します。
数量限定だったり、期間限定だったりと入手する機会が限定されると、商品やサービス自体の質を考慮しない傾向があるのです。
そのため、売り手側はなるべく販売する量や期間に限りがあると信じ込ませようとしてきます。
希少性の圧力は大きく、理性で対抗するのは難しいですが、興奮を抑えるように注意を向けることが重要です。
冷静に、なぜそれが欲しいのかという観点に目を向けて貴重な機会だけで判断しないようにしましょう。
まとめ
今回は、世界中で評価される名著『影響力の武器』について要約してきました。
この本の内容が身につけば、利益を得ようとする相手に騙されたり丸めこまれたりしなくなると実感しました。
いきなりすべてを実践するのは大変ですが、同じような状況に至ったときに本書の内容を振り返って冷静に行動を決定できるようにしたいですね!
ではまた!